世界遺産「春日山原始林」へ調査に行きました!
春日山へ調査へ行ってきました。よく考えると世界遺産で調査ができるなんてすごく贅沢なことです。春日山は奈良公園の一部として奈良市街地のすぐ近くにあり、信仰上の理由から少なくとも500年以上にわたってその大部分が保全され、都市近郊という立地条件としては来変珍しく、西日本の原植生に近い常緑広葉樹林が維持されています。春日山のすぐ隣には半自然草地である若草山があり、さらにその隣には東大寺の二次林(落葉広葉樹林)という人為的攪乱程度の異なる三つの生態系が隣接しています。生態系へ及ぼす人為的攪乱の影響について調査する場所としてとても貴重な自然資源です。また、その保全を図っていく上でも、その基礎となる生態系情報は欠かすことができません。我々のグループでは、人為的攪乱の影響評価、保全情報の集積、そして、天然記念物であるシカの影響評価も視野にいれて、春日山や若草山で長年に渡って植生、土壌、水文・水質などについて調査しています。
注)本調査は文化庁および奈良県の許可を得て実施しています。